以前のブログでご紹介した扁平足治療に続き、フットオーソーズ(インソール)にとって厳しい評価結果。
リンクの研究は、第1MTP関節変形性関節症の歩行時痛に対して、輪郭のあるフットオーソーズと偽フラットインソールの効果を比較・検討したもの。
Effect of foot orthoses versus sham insoles on first metatarsophalangeal joint osteoarthritis symptoms: a randomized controlled trial
デザイン
地域密着型個人開業医を対象とした参加者・評価者盲検化、偽薬対照、多施設共同無作為化臨床試験。
45歳以上で、第1MTP関節変形性関節症の症状がX線上で認められる88名の成人を、輪郭のあるフットオルソーズ(n=47)または偽のフラットインソール(n=41)に無作為に振り分け、12週間靴着用時に常に装着してもらった。
主要評価項目は、12週間の第1MTP関節の歩行時痛(11段階の数値評価尺度、0~10)の変化。副次的アウトカムは、第1MTP関節および足部痛の追加測定、身体機能、QOL、身体活動。
結果
88名の参加者が無作為化され、87名(99%)が12週間の転帰を完了。
痛みの軽減に関して、フットオーソーズが偽インソールより優れているという証拠はなかった。
同様に、副次的な結果についても、フットオーソーズの方が偽インソールより優れていることはなかった。
感度分析でも同様の結果が得られた。
結論
第1MTP関節変形性関節症の臨床管理において、輪郭のあるフットオーソーズ(輪郭のあるインソール)は平らなインソールと比較して有効性はない。
強剛母趾治療のためにフットオーソーズを使用している人は、高い料金に見合った治療効果が得られない可能性が高いので要注意。