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妊娠中の食事の質と先天性心疾患

2022年9月5日 by office-k

妊娠中の母親の食事は、低コストかつ低リスクな修正可能因子として妊娠転帰を改善するための介入策として期待されている。
既存のエビデンスでは、鉄、亜鉛、セレン、葉酸、ナイアシンといった栄養素の摂取量が少ないと新生児の先天性新疾患(CHD)リスクが増加する、しかし一方で、母親のビタミンE摂取量が多いとCHDリスクが増加することも示唆されている。

過去の研究では、焼肉、燻製、揚げ物を過剰摂取している母親はCHDや心室中隔欠損症(VSD)リスクが高く、新鮮な果物、乳製品、魚やエビを定期的に摂取している母親はCHDやVSDリスクが低いことが指摘されている。
しかし、CHDリスクを低減するための妊娠中の最適な食事パターン、特に食事の質の指標については限られた研究しか発表されていない。

リンクの研究は、中国人集団における妊娠中の食事の質とCHDの関係を調べることを目的としたもの。
症例474件、948人を対象に面接を行い、Global Diet Quality Score(GDQS)およびMediterranean Diet Score(MDS)によって評価。

Global Diet Quality Score (GDQS)は、14カ国のデータによる食品ベースの新しい食事スコアで、GDQSは栄養素の充足度と食事に関連する非感染性疾患を捉える能力を持つ。
地中海食スコア(MDS)は、果物、野菜、全粒穀物、豆類、魚、ナッツ類を多く含み、オリーブオイルを多く含むが飽和脂質は少なく、乳製品は少ないか中程度、赤肉とワインは制限されている地中海食に基づく。

結果
GDQSおよびMDSのスコアが高い妊婦は新生児のCHDリスクが低かった。
GDQSとMDSのCHDとの逆相関は、教育レベルの低い女性または農村部の女性でより強いようだった。
母親のGDQSおよびMDSはCHDに対して良好な予測値を示した。
この研究結果は、母親のGDQSとMDSがCHDリスクと負の相関があることを示唆し、さらに妊娠中の母親のGDQSおよびMDSは子孫のCHDに対して良好な予測値を示した。

Dietary Quality during Pregnancy and Congenital Heart Defects

・GDQSとMDS高スコアの食事の質が良い妊婦は、全CHDおよびサブタイプの胎児を妊娠するリスクが減少することを示唆。妊娠中の母親のGDQSおよびMDSとCHDとの逆相関は、教育レベルの低い女性または農村部の女性でより強かった。

・アメリカでの先行研究では、MDSとDietary Quality Index for Pregnancyで評価した食事の質の向上がCHDリスクを低下させることがわっており、今回の研究の結果と一致。

・今回の研究はより再現性が高く、先行研究と比較可能なように食事の質の指標に焦点を当てた。本研究における母親のMDSに関連するCHDリスクの大きさは、先行研究で観察されたCHDのリスクとほぼ同様だった。
食事の質とCHDリスクとの逆相関の強さはMDSよりもGDQSの方が強く、MDSよりもDietary Quality Index for Pregnancyの方がCHDや他の先天性異常との関連性が強かったと報告した他の研究と類似する。

・妊娠中のGDQSおよびMDSのスコアが高い女性ほど、亜鉛、セレン、鉄、ナイアシン、葉酸の摂取量が多かったが、これは食事の質の向上によるCHDに対する保護効果を部分的に説明しているの可能性がある。

・食事の質が良い妊婦は、栄養に関する知識を得る機会が多く、健康的な食事により注意を払い、その結果、栄養状態が良くなっている可能性がある。

・母体がより良い食事の質を守ることで酸化的DNA損傷および脂質酸化が減少することが報告されており、これは胎児の心血管系の正常な発達にさらに役立つ可能性がある。
また、母親の食事の質は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群を含む代謝性疾患のメディエーターとなり、胎児の心血管系にさらに影響を与える可能性がある。

Filed Under: health, nutrition, Woman's Health Tagged With: 先天性心疾患, 妊娠中栄養学

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