高血圧は、男性や閉経前女性よりも閉経後女性の方が有病率が高いと言われている。
閉経後女性におけるエストロゲンレベルの低下は血中脂質レベルを上昇させ、動脈硬化を誘発し、心血管疾患を発症するリスクを高める。心血管疾患の有病率は男性よりも女性の方が高く、特に閉経後女性は閉経前女性よりも高いと言われている。
閉経後女性は、その生理的特徴のため、高血圧前症や軽度高血圧のリスクが高く、そのためライフスタイルの管理が必要となる。
下の研究は、閉経後女性を対象に有酸素運動とレジスタンストレーニングをの組み合わせが、血圧(BP)に及ぼす影響を評価することを目的としたもの。
この研究結果は、閉経後女性がBPをコントロールし、心血管疾患(CVD)の罹患率および死亡率を低減するための有効な手段となるだろう。
2020年11月までに5つの電子データベースで検索し、基準を満たした11の無作為化対照試験をこのシステマティックレビューおよびメタ分析に採用。
結果
有酸素とレジスタンス運動の組み合わせは、対照群と比較して収縮期血圧(SBP)と拡張期血圧(DBP)をそれぞれ0.81 mmHgと0.62 mmHg有意に低下させた。
メタ解析の結果、有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせた介入により、上腕-足首間の脈波伝播速度が-1.18m/s、心拍数(HR)が-0.22拍/分、それぞれ有意に低下することが示された。
サブグループ解析では、60歳以上の閉経後女性で体重過多の人やベースラインのBPが正常な人は、有酸素運動とレジスタンス運動の併用に対してより感度が高かった。
Effect of combined aerobic and resistance exercise on blood pressure in postmenopausal women: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
この研究結果は、当オフィスにお越しの女性クライアントさんたちから得たデータとも一致している。
運動歴がないまたは少ない段階から開始される方はそれなりの時間がかかるが、それでも12週間をめどに血圧に変化が現れる印象だ。
有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせに加えて、当オフィスではそれぞれの女性の体質や病気の家族歴などを考慮して栄養アプローチについての情報も提供している。
適切無い栄養摂取もトレーニング効果をブーストし、閉経後女性のBPの改善に有効な手段となるだろう。
動脈硬化や心血管疾患の家族歴や、すでに医師から予防を指摘されている方は是非一度当院の予防的トレーニングを体験してみてください。
ついでに痩せたい、肩や腰の痛いところ治したいというリクエストもどしどしどうぞ。