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学芸大学整体院 | 腰痛治療、パーソナルジムはoffice-k

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α-ケトグルタル酸が筋肉に及ぼす影響

2024年11月21日 by office-k

今回はAKGに関するデータをまとめてみます。
筋肉の恒常性を重要視するアスリートの方はもちろん、美容家やがんなどの様々な疾患で筋肉量が落ちてしまった方にも興味深いレビューだと思います。
どうぞ最後までお付き合いください。

α-ケトグルタル酸(AKG)はクエン酸サイクル内の極めて重要な代謝中間体として細胞のエネルギー産生に不可欠。
イソクエン酸の酸化的脱炭酸に関与し、コハク酸への変換を促進する反応によって二酸化炭素が放出され、NADHが生成される。NADHは酸化的リン酸化によって細胞プロセスに電力を供給し、細胞のエネルギー産生を維持するATP合成に寄与する重要分子と認識されている。
またAKGは、グルタミン酸などのアミノ酸を合成するなど様々な生合成経路の前駆体として機能し、合成されたアミノ酸はタンパク質合成、神経伝達、解毒に不可欠な物質として細胞修復と機能をサポートする。
さらにエネルギー生産における役割に加えて、AKGは窒素代謝においてアミノ酸をグルタミン酸に変換することで窒素レベルのバランスをとるトランスアミノ化反応において窒素受容体として働くという重要な役割も担っている。この機能はタンパク質のターンオーバーに大きく関与し、効果的な窒素利用と解毒を確保することをAKGに依存している筋肉組織にとって特に重要である。AKGの窒素バランスの維持における役割は代謝ホメオスタシスに対するAKGの広範な貢献を強調するもので、特に筋損傷や激しい運動などの代謝ストレス時に細胞が最適な機能を発揮できることを可能にする。

近年の高齢化に伴って、サルコペニアや悪液質などの消耗性筋疾患が慢性疾患を有する患者さんたちの間で蔓延している。高齢者の身体的虚弱、運動能力の低下、死亡率上昇の全てが消耗性筋疾患に関与していることから、エネルギー産生、タンパク質代謝、酸化ストレス軽減に関与するAKGが潜在的な治療法として注目されている。
同時に、AKGの運動パフォーマンス向上効果にも注目が集まっている。

リンクのデータは、AKGサプリメントの有効性と安全性、特に高齢者、筋疾患患者、アスリートなど多様な集団を対象としたAKG研究に関するレビュー。
現在のエビデンスの多くは前臨床試験や小規模試験から得られたものであり、AKGがその効果を発揮する根本的なメカニズムは完全には解明されていないが、データの内容は非常に興味深いものが多い。

【レビューの結論】
AKGはTCAサイクルの重要な中間代謝産物で、骨格筋の健康維持に重要な役割を果たしている。
AKGはエネルギー代謝に関与するのみならず、筋タンパク質の合成と分解、酸化ストレス、窒素代謝の調節においても重要な役割を果たしている。
したがってAKG補給は、骨格筋再生を改善し、筋萎縮を予防し、運動パフォーマンスを高める上でかなりの可能性を示している。
骨格筋再生において、AKGはMuSCsの増殖を促進し、マクロファージの分極を制御することで筋損傷後の修復プロセスをサポートする。
AKG補給は、加齢関連筋損傷の治療にプラスの効果を示す。
さらに、AKGはmTOR経路などタンパク質合成経路を調節するで慢性疾患、手術、炎症によって誘発された筋萎縮を効果的に緩和する。
運動パフォーマンスにおいては、特に高強度運動や低酸素環境において筋力や持久力の向上、疲労の軽減に有望であることが示されている。
しかし、AKGサプリメントの投与レジメンや投与期間が異なると結果も異なる可能性がある。

Impact of Alpha-Ketoglutarate on Skeletal Muscle Health and Exercise Performance: A Narrative Review

AKGと骨格筋再生

・骨格筋損傷の修復は一般に3段階、すなわち急性炎症・変性期、修復期、リモデリング期を経る。筋衛星細胞(MuSCs)は骨格筋の恒常性維持に必須で、損傷後の筋再生に重要な役割を果たす。MuSCsの数は加齢とともに減少し、それに伴ってAKGレベルも低下する。老化マウスの初代筋芽細胞では成体マウスと比較してAKGレベルが有意に低いが、AKGを補充すると老化マウスの筋芽細胞の増殖が進行することがわかっている。さらに,AKG注射は心臓の発生過程および心筋梗塞後の心筋細胞の増殖を促進している。

・マクロファージは損傷後の骨格筋再生過程における重要な構成要素である。過去の研究では、マクロファージの欠失が挫滅骨格筋モデルマウスにおける骨格筋再生を障害することがわかっている。AKGはこのマクロファージの極性化に影響を及ぼし、骨格筋の癒合と再生において炎症性のM1表現型から抗炎症性のM2表現型へとバランスをシフトさせる。

AKGと骨格筋萎縮

・慢性疾患、腫瘍性プロセス、持続的感染症、加齢など様々な病態が、骨格筋タンパク質の合成と分解の均衡を乱すことで筋肉の消耗が始まり、骨格筋萎縮に至る可能性がある。骨格筋萎縮は筋力生成能の低下、疲労感受性の増大、運動耐容能の低下を特徴とし、これらすべてがQOLの低下につながる。

・AKGは骨格筋萎縮の制御に関与する重要な内因性代謝産物である。コルチコステロンは視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の中心として、身体のストレス反応と様々な生理学的プロセスの維持において重要な役割を果たしている。コルチコステロンはタンパク質分解や筋萎縮を引き起こすことがることがわかっているが、マウスのin vivoおよびC2C12筋管におけるin vitroの両方でAKGがコルチコステロン誘導性骨格筋タンパク質分解および筋萎縮を効果的に緩和することがわかっている。さらに、AKG補給が筋管形成を有意に促進し、エネルギー代謝を高め、活性酸素種を減少させることも2023年に示されている。

・デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)はジストロフィン遺伝子の変異によって引き起こされる重度の筋萎縮症。MdxマウスはDMDのメカニズムを研究するために広く用いられている。飲料水中のAKG補充(体重2%)が、ビヒクル群と比較してmdxマウスの四肢骨格筋力、持久力、体重、腓腹筋重量、ヒラメ筋重量を効果的に改善することがわかっている。

・炎症と敗血症は重篤な骨格筋萎縮を引き起こし、罹患率と死亡率リスクを高める。LPS誘発骨格筋萎縮マウスモデルは、炎症や敗血症による筋萎縮の研究に広く用いられている。リポ多糖を負荷したマウスの飼料にAKGを補充すると、LPS投与後の体重減少が緩和されることが示されている。このLPSモデルでは炎症が骨格筋萎縮の主な原因だったが、AKG補給は腫瘍壊死因子α(TNF-α)とインスリン様成長因子1(IGF-1)の血漿中濃度を正常化することで炎症反応を抑制する。IGF-1は、PI3K/Akt/mTORおよびPI3K/Akt/GSK3β経路を通じて骨格筋萎縮と肥大を制御する重要な成長因子である。

・脂肪毒性とは、骨格筋などの非脂肪組織に脂質が過剰に蓄積し、細胞機能障害、損傷、骨格筋萎縮を引き起こす病態である。AKGは脂肪毒性に関連した筋萎縮も緩和できるのだろうか?
高脂肪・高フルクトース食(HFFD)モデルにAKGを補給すると(飲料水中のAKGナトリウムとして)、HFFDを与えたマウスの解糖系酵素活性の上昇、TAG蓄積、グリコーゲン枯渇、タンパク質レベルの低下が緩和されるようだ。TAG蓄積とグリコーゲン枯渇は脂肪毒性の一因である。

AKGと運動パフォーマンス

このセクションの研究の多くはヒト研究に基づくものである。

・AKGはTCAサイクルの重要な中間代謝産物として運動パフォーマンスの向上にも関連する。
L-アルギニンα-ケトグルタル酸(AAKG)はL-アルギニンとAKGからなる化合物で、体内のAKGレベルを上昇させてエネルギー産生を促進し、アミノ酸利用能を高めることで基礎代謝をサポート、運動パフォーマンスを向上させる。AAKGが健康な成人男性において、プラセボ群と比較してベンチプレスの1RMパフォーマンスを有意に改善することがわかっている。さらに、AAKGはWingateピークパワーを増加させ、無酸素性能力の改善を示した。AAKGは忍容性が高く、血液マーカーに有意な変化はみられなかったことから安全に使用できることが示された。

・急性低酸素血症は運動パフォーマンス低下と関連している。AKGはこの障害を軽減するのに役立つのだろうか?AKG(2.4g/日)と5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-HMF)(90mg/日)を3週間補充することで、プラセボ群と比較して急性正常圧低酸素状態における有酸素運動パフォーマンスの低下を防ぐことができることが明らかになっている。

・・・いかがでしたか?筋肉の成長や身体パフォーマンスの改善というよりは萎縮の進行の遅延において重要な役割を果たす印象。アスリートの方では場面ごとの採用によっては非常に有益な効果を発揮しそう。

筋萎縮の防止や疲労耐性の向上、スポーツ障予防のためのより具体的な栄養戦略をお探しの方は、当院の栄養マニュアルのご利用を是非ご検討ください。

精神的に参っているアスリートの方にも非常に有益な内容になっています。

Lineまたはメールによるカウンセリングに基づき、皆様の症状や体質に合わせて摂取カロリー数の計算や、食事デザイン、サプリメントの選択、排除すべき食材などを最新データを元にパッケージでデザインし、ご提案いたします。

お気軽にお問い合わせください(お電話、LINE、インスタグラムのメッセージまたは連絡先をご利用いただけます)

Filed Under: nutrition, Sports & Athletes, training Tagged With: スポーツ栄養学

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