本日のブログは変形性膝関節症の栄養学。
最近ますますご相談が増加している変形性関節症(OA)とその前段階の悪精度が低〜中程度の関節炎。
高齢化と肥満率の上昇でOA罹患率は今後も増加が予想される。
現在、変形性膝関節症の症状にコントロールにおいて栄養補助食品は、NSAIDSよりも安全性の高い選択肢であると認識されている。
特に卵殻膜は、関節痛やこわばりを和らげる効果があることが実証されている。
リンクの研究は、卵殻膜サプリメントを2通りの用量で3つのグループに供給し、プラセボ群と比較した研究。
膝の痛みはビジュアルアナログスケールを用いて評価。
副次的変数は、膝関節機能、大腿四頭筋筋力(等尺性および等速性試験)、および睡眠の質。
全群で痛覚の有意な減少が認められたが、最大値は卵殻膜の高用量群で得られた。
アイソキネティックおよびアイソメトリック試験では、高用量群で強度の有意な増加が見られた。
卵殻膜は、用量依存的に変形性膝関節症の痛みとこわばりのを軽減する可能性を示したと結論。
・変形性関節症は長期的な影響を及ぼし、体重過多や加齢など他の併存疾患は、変形性関節症をさらに悪化させ、痛みによる運動不足の結果身体機能全体に影響を与える可能性がある。
・卵殻膜摂取群およびプラセボ群すべてのグループが知覚的な痛みの減少を記録したが、本研究で使用した用量は対照群よりも大きな痛みの減少を引き起こしたことから、卵殻膜の摂取と痛みの減少の関係が示された。この結果は、クルクマなど他のサプリメントで報告されている結果よりも有意だった。
・今回の研究では、用量依存的な有効性が観察された。500mgの用量は300mgの用量よりも1.1ポイント多く知覚的な痛みの減少を誘発した。
WOMACスケールスコアとQOL指数は両群で減少を示し、機能的能力とQOLの向上を認めたが、投与量間の差は有意ではなかった。
・60°/秒の等速性テストの変数が最も大きな差を示し、高用量で4倍から10倍となった。痛みの減少の結果として、筋力の有意な改善を示している。
・今回初めて被験者のQOLの変化を正確に評価するために、2つの定量的変数(膝関節可動性と強度)および定性的変数(痛み、機能能力、睡眠の質)がモニターされた。このような変数セットは、先行研究の知見を拡張するものである。
この研究は、卵殻膜を摂取した被験者においてモニターしたすべての変数に改善が見られたことを報告した。膝の機能性の改善に伴う筋組織の生理学的変化と、知覚される痛みの減少によるQOLの向上が理由と考えられる。