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月経困難症女性の自律神経系と下腹部痛に対する仙腸関節マニピュレーションの効果

2024年12月28日 by office-k

今回のKメモは、月経困難症に関する非常に興味深いデータです。

骨盤病変が認められない原発性月経困難症は、月経直前または月経中に起こる下腹部痛を伴う痙攣と定義され、子宮内膜細胞のプロスタグランジン過剰分泌によって起こる。
プロスタグランジンは子宮筋収縮を誘導し、子宮筋過剰収縮は虚血を誘発して子宮組織への酸素供給量を低下させる。その結果子宮内膜細胞が死滅や子宮内膜内の血管損傷が発生し、痛みや痙攣を引き起こす。特に子宮収縮圧が動脈血圧を上回ると虚血が強まり、嫌気性代謝副産物が産生されてC型侵害受容神経が刺激され、痛みが増悪する。

交感神経の過活動による自律神経系(ANS)のアンバランスも、原発性月経困難症のもう一つの原因の可能性がある。健康な女性と月経困難症の女性ではANSに対する反応が異なることが過去の研究で報告されており、月経困難症の女性は非月経困難症女性と比較して、黄体期後期に交感神経活動が有意に増加し、副交感神経活動が有意に減少することがわかっている。この所見は、重度月経困難症女性はANS調節障害がある可能性を示唆している。

脊柱のアライメント不良はANS機能障害と関連しており、矢状面における脊柱アライメントを回復することはANSの機能を改善する上で重要な役割を果たすと考えられる。
仙骨の前傾と後傾は第5腰椎だけでなく上位の脊柱分節にも影響を及ぼす可能性があり、また仙骨は骨盤脾神経と仙骨子宮靭帯を介して子宮と神経的・機械的につながっている。
仙腸関節の解剖学的構造な個人差はANSの反応にも違いをもたらす可能性があり、また仙腸関節はすべての脊柱関節機能、生体力学的運動への潜在的影響を予想する重要部位である。

過去の研究では、月経困難症に伴う下腹部痛は原発性月経困難症女性における仙骨の傾斜と相関している可能性があると報告され、原発性月経困難症の女性では仙腸関節マニピュレーションがANSバランスを改善し、腰痛を軽減することがわかっている。
また脊柱マニピュレーションも原発性月経困難症に対する代替療法として提案されており、薬理学的治療と比較して副作用が少ないことがメリットである。脊椎マニピュレーションはANSに影響を与え、疼痛緩和に有効である可能性が示されている。

リンクの研究は、仙腸関節マニピュレーションが自律神経系に及ぼす影響を心拍変動を通して評価し、原発性月経困難症の女性における下腹部痛への影響を検討したもの。
35人の参加者が無作為に仙腸関節マニピュレーション群(n=18)と表面温熱療法群(n=17)のいずれかにわけられた。
評価項目は、ベースライン時と4週間後の心拍変動(HRV)、下腹部痛の視覚的アナログスケール(VAS)スコア、仙腸関節の圧痛閾値(PPT)、ムース月経苦痛質問票(MMDQ)。
治療効果の持続性を評価するため、8週間後にVASスコアとMMDQスコアのみを再評価。

【結果】
HRVの変動では、仙腸関節マニピュレーション群でのみANSバランスの改善を示し、表面温熱療法よりも効果が高いことがわかった。
介入後の下腹部痛の有意な減少が両群で観察され、治療効果の持続性も認められた。
MMDQスコアは仙腸関節マニピュレーション後に低下し、表面温熱療法と比較してより大きな改善がみられた。

【結論】
仙腸関節マニピュレーションはANSバランスに好影響を与える。
下腹部痛など月経関連症状の緩和に有効であり、その効果は長期にわたって持続することが確認された。したがって、仙腸関節マニピュレーションは原発性月経困難症の女性に対する効果的な代替治療となりうる。

Effects of Sacroiliac Joint Manipulation on Autonomic Nervous System and Lower Abdominal Pain in Women with Primary Dysmenorrhoea: A Randomized Controlled Trial

ANSに対する仙腸関節マニピュレーションの効果

・仙腸関節マニピュレーション群では表面温熱療法群と比較して、ANSバランスに有意な変化が観察された。ANSバランスはLFとHF比で測定され、数値化可能な値として表された。
値の範囲は0~150で、50以下の値は正常のカテゴリーに含まれる。
先行研究の系統的レビューでも、脊椎マニピュレーションがANSに大きな影響を及ぼすこと、またANSの反応はマニピュレーショ ンの対象となる脊椎部位によって異なることが明ら かになっている。

・脊椎マニピュレーション後の体性感覚処理では、特に前頭前皮質に変化が生じることが報 告されている。前頭前皮質は小脳縁、前帯状皮質、島皮質など自律神経機能に関連する脊髄構造とつながっており、脊椎マニピュレーションはこれらの構造を通じて 自律神経機能に影響を及ぼす可能性がある。

・原発性月経困難症の女性を対象に仙腸関節マニピュレーションによるHRVの変化を調査した横断研究では、短期間でANSバランスに有意な変化がみられた。脊椎マニピュレーションの介入では筋機械受容器の神経放電に変化が起こり、脊椎アライメントに関連する運動制御に重要な影響を及ぼす可能性がある。原発性月経困難症の女性で観察されたANSバランスの有意な変化は、仙腸関節マニピュレーションが月経困難症の女性の骨盤と脊椎アライメントに潜在的に影響を与えている可能性を示唆している。

下腹部痛に対する仙腸関節マニピュレーションの効果

・この研究では両群とも時間の経過とともに下腹部痛が減少する傾向を示した。
他の研究でも腰仙部マニピュレーションが月経痛を軽減すること、腰部領域の腹痛と腰痛が有意に軽減したことが示されており、この結果と一致する。脊椎マニピュレーションが正常な関節モーションを回復し、過剰な子宮収縮を抑制して血流を増加させることを示唆している。

MMDQに対する仙腸関節マニピュレーションの効果

・月経関連症状の重症度と発現をMMDQを用いて確認したところ、経時的に有意な群間差が認められた。ベースラインから4週間後、ベースラインから8週間後にpost-hoc検定を用いた比較分析を行った。仙腸関節マニピュレーション群でのみ、ベースラインから4週間後、ベースラインから8週間後に有意差が観察された。有意差は時間とグループによって存在し、2サイクル目と3サイクル目でも有意差が観察された。つまり、仙腸関節マニピュレーションは参加者の月経困難症の症状を軽減し、表面温熱療法と比較してより効果的であることが証明された。
MMDQは疼痛、集中力、行動の変化、自動反応、水分貯留、否定的感情、覚醒、コントロールの8つのカテゴリーで構成されている。

・・・いかがでしたか?
過去に月経困難症と脊椎マニピュレーションの関連性を調査したごく少数だったため手技治療家自身が自らの手技の有効性やその機序に自信が持てず、「エビデンスがない」と言う言葉の影で考察することすらやめてしっまったわけですが、私は患者さんからのレスポンスから「どうも有効性が高そうだ」と追跡してきました。私としては、個人的に一貫して提唱してきた月経痛と自律神経への手技療法の有効性がこうしてデータとして示されたことで自らの考察に一つ裏付けが加わった形となりました。
自律神経系への手技の有効性に関しても手技療法家の間で意見が分かれていましたが、データの蓄積とともに見解がガラッと変わる可能性が出てきました。
また面白いデータが見つかったらご紹介します。

下腹部痛など月経困難症の症状でお困りの方は当院にご相談ください。
細部の触診にこだわったより精度の高い治療をご提供いたします。
お気軽にお問い合わせください。

Filed Under: Chiropractic, Woman's Health Tagged With: カイロプラクティック, 月経困難症

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