新年仕事始めの患者さんはスノーボード選手でした。
主訴は腰痛。
治療後の検査ではほぼ痛みゼロだったのでまずまずと言ったところ。
スノーボード選手の傷害のデータを諸々まとめてみます。
傷害部位の傾向など把握することで、傷害予防のトレーニングやメンテナンスに役立つことと思います。
スノーボードワールドカップ期間中の急性外傷135件の内訳
・頭部 10件
・頸部 1件
・肩/鎖骨 18件
・上肢 2件
・肘関節 6件
・手首 11件
・指 15件
・胸部 7件
・脊柱 17件
・股関節 2件
・大腿部 2件
・膝関節 24件
・下腿 1件
・足関節 15件
・足部 4件
( halfpipe, snowboard cross, big air, parallel giant slalom, parallel slalom )
Over use障害122件の内訳
・背部 22件
・股関節/大腿部 8件
・膝関節 38件
・下腿部 22件
・足関節 17件
・肩関節/腕 14件
・その他 1件
(J Torjusseら 2006)
目立つのは膝関節と背部、肩関節。
膝関節、足関節に関しては、マシーンやフリーウェイトなどのいわゆるレジスタンストレーニングのみで障害を予防するのは難しいと思う。
地味な作業の連続で選手はなかなかやりたがらないのだが、固有受容器感覚を発達させるトレーニングが必須になってくる。
プラスしてモーショントレも。
加圧状態で行うと更に良い。
逆に背部はグッドモーニング、ベントオーバーロー、デッドあたりをしっかりやっておくといいだろう。
受傷後の治療(骨折や靭帯断裂といった手術を要する傷害以外)はカイロプラクティックが第一選択肢。
マッサージや筋膜リリース、投薬治療は一時的に痛みは軽減するものの再発・再受傷リスクは高いままだろう。