昨夜アップしたインスタグラムの投稿に、早速何件かお問い合わせをいただいた。
すべて呼吸の浅さや腹部・胸の違和感など胸郭が関連する症状だった。
カイロプラクティックは背骨や骨盤治療のイメージが強いかもしれないが、実は肋骨が関連する症状にも非常に効果的である。
上記の症状に加え、原因不明の倦怠感や緊張感、スポーツ障害における体幹の回旋運動時の背部痛でお困りの方は、一度当院の横隔膜治療をお試しください。
楽になる方多いですよ。
さて、今回のブログはタイトルにある通り、妊娠中女性の食事性炎症指数と骨密度の関連についてのデータをまとめてみたい。
当院のブログを読んでくださっている方はいくつかのブログで目にしたことがあるかもしれないが、食事は炎症促進機序と抗炎症機序の両方を通じて体内の炎症レベルを調節する役割を果たしている。例えば、赤身肉、植物油、精製炭水化物、加工肉、清涼飲料水、人工的なトランス脂肪酸を多く摂取する食事は炎症促進食に、果物、野菜、全粒穀物、魚、緑茶を多く摂る食事抗炎症食に分類される。
様々な食事指標の中でも、食事性炎症指数(DII)は食習慣と炎症の関係を評価したり、C反応性蛋白(CRP)、インターロイキン-6(IL-6)、腫瘍壊死因子(TNF)-αレベルなど食事の炎症潜在性を予測するのに広く用いられている。DIIスコアが高いほどその食事がより炎症性であり、体内で炎症が起こる可能性が高い。
高DIIはがん、肥満、2型糖尿病などの疾患と関連することが証明されている。
例えば、DIIスコアは男子では骨格筋量と逆相関し、男性では高血糖有病率、閉経後女性では中心性肥満の有病率と正の相関がある。
また、閉経後のイラン人女性を対象とした研究では、高DIIスコアは腰椎の骨密度(BMD)低下の危険因子である可能性が報告されている。
さらに、炎症は母体や乳児の転帰にも悪影響を及ぼすとされている。
妊娠中の炎症性食習慣は母体の全身性炎症と関連し、胎児の発育障害や母乳育児の失敗と関連する可能性がある。
また、炎症因子が骨構造の変化と関連していることも報告されている。
ある研究では、妊娠後期におけるより高炎症性食が子孫の骨の測定値と負の相関があることが発見され、縦断的な子孫の骨の健康にとって母体および小児期の食事が重要であることが支持されている。
一方で、妊婦におけるDIIとBMDの関係についての研究はまだ少ない。
リンクの研究は、中国人妊婦のDIIとBMDの変化の関係を検討したもの。
289人の妊婦が対象。
血清炎症因子と超音波BMDを妊娠第1期、第2期、第3期に測定。
【結果】
DIIスコアの高い妊婦は、低い妊婦よりも総エネルギー摂取量が多かった。
IL-6血清レベルはDIIの三分位値で有意差があった。
DIIスコアが低い妊婦ほどBMD評価におけるTスコアとZスコアが高かった。
教育レベル、身体活動、肥満度、カルシウム、ビタミンD、またはマルチビタミンのサプリメントを含む潜在的共変量の調整後、DII値は母親のBMD喪失と正の相関があると判定された。
結論
DIIは血清IL-6と正の相関があった。
一方、DIIスコアが高いほど、妊婦の骨量減少と関連していた。
我々は、妊娠中のBMDを維持するために、低DII食を遵守することを推奨する。
この研究結果は、妊娠中のBMDを維持して後の骨粗鬆症を予防するためには総エネルギー摂取量を適度にコントロールし、低DII食を遵守することが有益であることを示唆している。
Association between Dietary Inflammatory Index and Bone Mineral Density Changes among Pregnant Women: A Prospective Study in China
・妊娠中の炎症は母体および乳児の有害転帰に関連している。中国人妊婦の食生活を調査したこのデータでは、DIIスコアが高いほど総エネルギー摂取量が多いことが示された。また、DIIスコアが高いほどIL-6値も高かった。
・骨代謝項目であるRANKLの値はDII三分位で異なっていた。骨代謝は妊婦のBMDマーカーとなりうること、DIIスコアはBMDと負の相関があった。
・IL-6の血清レベルはDIIの3分位値で有意に異なっており、炎症性食事はより高い炎症因子の血清レベルと関連していることが明らかになった。IL-6は炎症性サイトカインであり骨損失と骨吸収に関連している。高濃度のIL-6は変形性関節症患者の骨喪失を誘発することも報告されている。IL-6とCRPは破骨細胞の増殖、分化、活性化を促進するなど、骨芽細胞の機能を阻害し、骨浸食と骨量減少を引き起こす。したがって、DII値の高い炎症性食を摂っている人、炎症と骨量減少の問題をより多く抱える可能性がある。
・血清炎症レベルの低下はBMD改善に寄与することが示された。BMDは胎児の成長と母体ホルモンの変化によるカルシウム需要の高さから妊娠3ヶ月を通して変化する。BMDの低下は、非妊婦に比べて妊婦でより広く報告されている。妊娠は、特に海綿体部位の可逆的な骨量減少を引き起こす可能性がある。
・ある研究では、閉経後女性で80mg/日程度のイソフラボン摂取でBMD低下を抑制することが示唆されている。エストラジオール受容体に対するイソフラボンの親和性が低いことも、イソフラボンのBMD予防作用に影響している可能性がある。
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