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肋間筋の萎縮と背部痛

2021年4月24日 by office-k

ヘビースモーカーが脇の下〜脇腹〜背部にかけて感じる痛みについて、多くの原因がある中の可能性の一つとしてちょっと書いてみたい。

ヘビースモーカー
毎日の飲酒
慢性的運動不足

この条件が揃う慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予備軍と思われる方で上記のように脇の下〜脇腹〜背部にかけて痛みを感じるケースがある。
特に安静時からの動きだしなど動作に痛みが伴うケースが多い。

先日担当したケースでは、触診で肋間筋がかなり萎縮して肋間がかなり狭くなっており治療にはかなりの時間を要した。

肋間筋は小さい筋肉だが胸郭全体に与える影響の大きい筋肉だと思う。
肋間筋の作用によって、肋骨は脊椎関節に面して上下に動いたり回旋したりすると共に、柔らかい肋軟骨周囲では肋軟骨を変形させると同時に肋骨そのものも変形させる。
肋軟骨に近いところに位置する肋間筋は、肋骨を回転させるほど大きな力を発生させることはできないが、肋軟骨を変形させて胸郭のモーションにに寄与する程度の力は発揮する。

COPDなど肺機能が著しく低下もしくは低下し始めると、呼気と吸気にそれぞれ作用する筋群の力発揮のアンバランスが発生し、それに伴う胸郭全体の変形が起こり始める。
さらにこの力発揮のアンバランスが亢進すると、肋間筋を走行する血管が圧迫され血流制限が顕著になり、その結果肋間筋が萎縮する。
ちなみに肋間筋の厚みに変化が起こりやすいのは第1、2、3、4、6肋骨の前部。

初期のうちは胸郭の部分的変形に起因して痛みは背中や脇腹など特定の部位に発現するが、肋間筋の萎縮の進行や呼吸筋の作用のアンバランス亢進によって胸郭全体がうける影響が大きくなり、脇の下〜脇腹〜背部へと日によって違う部位で痛みを発現するようになるのではないかと、これはあくまで推測。

長期間のヘビースモーカーの患者さんの痛みの出方を振り返ると呼吸力学の変化が不特定な部位に痛みを発現させる説はあながち間違っていないと思う。

胸郭は複雑な構造をしているため、肋間筋の力と肋骨の動きの関係を断定的に予測することができないため肋間筋と背部痛の関連性には議論の余地があるが、肋間筋の治療で寛解していくのをみていると、個人的にはかなり影響していると思う。

喫煙家の人で部位が特定できない痛みを感じている方はCOPDの検査をまず受けてほしい。

Filed Under: health Tagged With: カイロプラクティック, 背部痛

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