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妊婦のポリフェノール摂取と妊娠糖尿病リスク,子孫の神経発達障害

2022年9月12日 by office-k

妊娠前と妊娠中の母親の食事と栄養状態は、胎児と母親自身の将来の健康を左右する。近年、子どもの精神障害も増加しているが、最近の研究では子供の精神疾患の原因として食生活が関係していることが報告されている。

妊娠中および授乳中は、母親の身体は胎児の成長プロセスに伴う生理的欲求の増大を満たさなければならない。
栄養素は分子の大きさや電荷が異なり、水のように電荷をほとんど持たない小さな分子や、コレステロールのような脂質は容易に胎盤を通過する。
ポリフェノールの胎盤吸収には選択的トランスポーター機構が関与しているらしく、胎盤関門を通過することができるため子孫に影響を与える可能性がある。
酵素やインスリンのような大きな分子は胎盤関門を通過することがでないがグルコースは胎盤を通過できるため、血糖値が高くなり胎児は必要以上のエネルギーを受け取ることになる。

妊娠中に、インスリン抵抗性を助長する代謝変化が起こることがある。
ホルモンレベルの変化が起こると妊婦の体は胎児にブドウ糖を供給するために脂質を利用する傾向があり、そのために遊離脂肪酸が増加してインスリン感受性を変化させる。
妊婦のインスリン抵抗性が高まると、胎盤を通過する際に胎児の循環するブドウ糖の量が多くなり、妊娠糖尿病(GDM)、肥満、高血圧などの様々な心代謝系合併症リスクが高くなる。
GDM女性は、誘発分娩や帝王切開リスク、子癇前症や高血圧を発症するリスクも高くなる。

現在、健康的な食事として500gの果物や野菜の摂取が推奨されている。
果物野菜には、抗酸化機能を発揮するポリフェノールなどの微量栄養素が含まれている(フラバノール、フラボノール、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバノンなど)。
赤ワインや赤ブドウジュースに多く含まれるスチルベン、亜麻やゴマに含まれるリグナン、クロロゲン酸、ルチン、シリビニンは、ほとんどの果物、コーヒー、ウコンに多く含まれている。

ポリフェノールの生物学的特性として、血管保護作用、血管拡張作用、抗血栓作用がある。
また、抗脂質作用や抗動脈硬化作用もある。
科学界で、癌、糖尿病、心血管疾患、神経変性疾患などの疾患予防に役立つことが証明され注目されている。
上記の特性により、胎児の健康に利益をもたらす可能性があることは想像に難くない。

ポリフェノールを含む食品の摂取は妊娠中合併症の回避に役立つと同時に、世代を超えた健康を促進する有益な効果が期待されており、ポリフェノールを多く含む食品の消費と成人の非感染性慢性疾患(NCDs)リスクとの間に逆相関が観察されている。

一方で、妊婦を対象としたポリフェノールの研究は非常に少ない。
リンクのレビューは、妊娠中のポリフェノール摂取が妊娠糖尿病の発生と進行に及ぼす影響、および胎児の神経発達との関連について説明することを目的としたもの。

2022年1月から6月にかけてPubMed、Cinahl、Scopusで検索し、システマティックレビューを実施。全論文がスクリーニングされた(n =419)。

ポリフェノールの摂取とGDM、妊娠中の心代謝系合併症の予防との間に正の関係が認められた。
これは神経細胞因子と同様に炎症および酸化プロセスの抑制と関連している可能性がある。

GDMは、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害、学習障害など、神経発達に関連する疾患に罹患するリスクを高めることに関連している。
胎児の神経発達に対する世代を超えた影響を理解するために、妊婦に対するポリフェノールの分子保護メカニズムに関するさらなる臨床研究が必要と結論。

Polyphenol Intake in Pregnant Women on Gestational Diabetes Risk and Neurodevelopmental Disorders in Offspring: A Systematic Review

・対象となった研究では、ポリフェノールを多く含む食品(ブルーベリー)とポリフェノールのサプリメント(レスベラトロールとエピガロカテキン3-ガレート)、トランス-レスベラトロール(Revifast®)とD-キロイノシトール/ミオイノシトール(DCI/MI)、水溶性食物繊維を用いて、心・代謝プロファイルに及ぼす影響をが調査されていた。

・食事性ポリフェノールは、血糖コントロールの改善や肥満の管理における潜在的な健康効果でよく知られている。このレビューでは、ポリフェノールの摂取とGDMなどの妊娠中の心代謝性合併症の予防と抑制の間に正の関係が認められた。

・対象となった研究から、
1)ブルーベリーの補給を通じて、妊婦のグルコース濃度の低下と妊娠体重の増加が観察。
また、血清グルタチオンとPAI-1酸化能の間の逆相関。
2)果物からのポリフェノール総摂取量はGDMのリスクの低下と関連し、特にフラボノイドの摂取量はGDMの発生率と逆相関した。
3)トランス-レスベラトロールを補給したグループで、血糖値と脂質プロファイルの改善または減少が観察された。
4)安全な量(500mg/日)のエピガロカテキン3-ガレートが母親の糖尿病症状およびGDM患者の新生児転帰(低出生体重、低血糖)を改善することが報告された。

・ラット母体血漿および胎児における薬物動態試験によると、カテキン類の母体血漿濃度は胎盤中の〜10倍、胎児中の50〜100倍だった。
フラバノールの共役型は、妊娠ラットに比べて非妊娠ラットの肝臓に多く存在し、妊娠中はフラバノールの代謝があまり活発でないことが示唆された。
また、フラバノール代謝物は胎盤に豊富に存在し、胎児および羊水中に低レベルで検出された。
ポリフェノール化合物は胎盤関門を通過することができ、したがって子孫に生物学的影響を与える可能性があることを示唆。

・今回の結果は、ポリフェノールを豊富に含む地中海食の摂取がGDMリスク低減に有益な役割を果たすという先行研究を裏付けた。このメタ分析では、地中海食のスコアが最も高い女性では、最も低い女性に比べてGDMのリスクが約半分になることが示された。
GDMと病態生理学的に類似している2型糖尿病と地中海食の順守に関する他のメタアナリシスとも一致している。

・今回の結果は、唾液や膵臓のα-アミラーゼやα-グルコシダーゼなどの酵素阻害とグルコース吸収抑制との関係を指摘した他の研究結果とも一致。
インスリン抵抗性は、組織でインスリンに対する反応が低下する結果、インスリンの生成を担うβ細胞はその生成を継続し、高血糖、高インスリン血症による酸化ストレスと炎症因子により全体的な不調をきたすことが特徴。一部のポリフェノールはα-アミラーゼやα-グルコシダーゼを阻害し、グルコースのピークを緩和し、活性酸素の濃度を低下させる。

・ポリフェノールは酸化ストレスのシグナル伝達経路を破壊し、炎症性メディエーターのシグナル伝達機構を阻害するで、炎症、ひいては酸化的障害を抑制する能力を持つ。
ポリフェノールを多く含む野菜や果物、例えばリンゴ、柑橘類、アーティチョーク、梨、森の果物、プラム、玉ねぎ、エンダイブ、そら豆などは、シグナル伝達、増殖、酸化還元バランスまたはアポトーシスなどの細胞プロセスを調節することができ、神経保護効果があると考えられる。

・妊娠糖尿病の妊婦では、胎盤のGLUT1、GLUT4、GLUT9の増加が観察される。しかし、高血糖状態でのGLUT1の増加は胎児におけるグルコースレベルの上昇につながり、その結果、膵臓β細胞の反応を刺激して胎児の過成長を促進し、高血糖でない状況でもグルコース輸送のレベルを高くする可能性がある。
対応策として考えられるのは、GDMにおける微生物叢の調節。
プロバイオティクスは宿主の健康増進に役立ち、ビフィドバクテリウムとラクトバチルスは最も広く使用されている。
プロバイオティクスの摂取は、良い腸内細菌叢の構成を促進し、病原菌の付着を減らし、腸管透過性を強化し、免疫反応、インスリンシグナル伝達、エネルギー代謝を助ける。

・ポリフェノールは有益な効果の報告とは別に、高用量投与時のプロオキシダント活性に起因する有害な効果もあり摂取量には注意したい。現在の研究では、特に妊娠第3期におけるポリフェノールを多く含む食品の摂取は胎児の乳管狭窄(DC)と関連している可能性が示唆されている。

・GDMは注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害、学習障害など、神経発達や行動に関わる病気にかかるリスクと関係があるとされる。
また、GDMの母親の子どもは社会的スキルの発達に最小限の遅れがあるだけでなく、子どもの年齢に応じた通常のコミュニケーションスキルが身につかない可能性が高いとする研究もある。
子宮内発育制限を伴うGDMの母親から生まれた子どもでは、脳由来ニューロトロフィンと神経成長因子の欠損が観察され、神経発達における後遺症や皮質機能の低下、神経認知障害や後の精神病理発症率の高さと関連することが示されている。

・糖尿病患者の場合、特にビタミンAやビタミンE、アルブミン、トランスフェリンなどの抗酸化物質の濃度が低下する。過酸化が進んだ結果、フリーラジカルが増加すると腎臓や中枢神経系などの臓器、DNA、タンパク質、脂質などの分子に損傷を与える。

・ASDの子供において、GDMが言語表現障害と関連していることを示す証拠がある。
発達の遅れは、糖尿病、肥満、高血圧の母親でより一般的に観察された。

・GDMの母親の子どものグループでは、妊娠年齢が高く、帝王切開率も高いことが示されている。

・GDMの母親の子供は生後3カ月で著しく視力が低下し、生後18カ月で視覚誘発電位の潜時が延長した。GDMが髄鞘や生後の脳の発達にマイナスの影響を与えていることを示唆。

要約
1)ポリフェノールと血糖値の間には正の関係がある。
2)GDMは、胎児の神経発達における様々な病態や結果と最も関連する心代謝性合併症。
3)妊娠期は、妊婦自身と胎児のために健康的な生活習慣を維持するために必要な情報を与えることが重要。
4)GDMとADHD、TA、ASDなどの神経発達障害の高い発生率と関係する。
5)ポリフェノールの抗酸化作用と抗炎症作用は、酸化ストレスなどの体内の有害なプロセスを防ぐことができ、代謝の悪化、様々な疾患(例えば、GDM)、DNAのメチル化のような変化などの結果も防ぐことができる。
6)ポリフェノールは世代を超えた母子の健康、ひいてはエピジェネティクスにポジティブな影響を与える。

プロバイオティクスやプレバイオティクスによる腸内細菌叢の調節や、抗酸化作用や抗炎症作用を持つ天然物の利用など、妊婦の心代謝異常の内因性プロセスを緩和するような新しい治療法に関する研究がさらに進展することに期待したい。

Filed Under: health, nutrition, Woman's Health Tagged With: 妊娠中栄養学, 妊娠糖尿病

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