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妊娠中の身体活動:肥満女性の胎盤における酸化ストレスマーカー

2022年5月6日 by office-k

学芸大学整体院office-kの勝俣院長の産後骨盤矯正を受ける予定の妊婦

妊娠適齢期の女性において肥満はますます増加し、早産、高血圧、妊娠糖尿病(GDM)、子癇前症などの危険因子として認識されている。

妊娠中、肥満は母体で炎症性・抗炎症性マーカーの増加を促進し、炎症状態に加えて酸化ストレスと硝酸ストレスをもたらす。酸化ストレスは、組織の抗酸化能力によって消去されない、すなわち組織の抗酸化能力を超える活性酸素種(ROS)の増大状態を意味する。

活性酸素は酸素分子の還元によって生じる分子で、主にミトコンドリアの酸化的リン酸化によって形成される。最も一般的に知られている活性酸素は、スーパーオキシド(O2–)、水酸化物(OH–)、過酸化水素(H2O2)。
過剰な活性酸素や活性窒素種は細胞異常や組織の機能不全を引き起こし、その結果胎盤の発育に害を及ぼす可能性がある。

長期的な研究から、母親の肥満や糖尿病に関連する胎盤および胎児の変化に関する証拠が蓄積されてきた。

母親の循環脂肪酸と胎盤の脂質レベルが上昇すると、胎盤の炎症、酸化ストレス、機能に影響を与える脂肪毒性の環境が構築される。
母体の脂肪率と体格指数(BMI)が上昇すると胎盤で過剰な活性酸素が生成され、GDMや心血管疾患といった胎児および母体の長期的障害リスクが上昇する。

このことから、妊娠前および妊娠中の体重および肥満管理の重要性が提唱されている。

妊娠中は健康的な食事、定期的な身体活動(PA)、座っている時間(ST)の減少にフォーカスしたライフスタイルが健康な妊娠のための鍵となる。
PAとSTはインスリン感受性や胎児脂肪率などの健康アウトカムに独立した効果を持つ。
PAは母体と胎児に起こりうる合併症を減らすことができ、STの効果については知られていない。

米国産科婦人科学会(ACOG)と米国スポーツ医学会(ACSM)は、禁忌のないすべての女性に妊娠中も身体を動かすことを推奨し、週に少なくとも150分の中強度PAに参加するよう勧告しているが、STに関する勧告は含まれていない。

妊娠中、PAとトレーニングは胎盤の発達を改善し、母体の血液中の炎症性マーカーを減少させることができる。さらに、妊娠後期の有酸素運動とレジスタンストレーニングの組み合わせは、胎盤の酸化ストレスマーカーを減少させる(ミトコンドリアのスーパーオキシドレベルと過酸化水素レベルは、それぞれ8%と37%低下)。

座りっぱなしの生活は新生児の体脂肪率と関連しているが、胎盤に対する運動やSTの影響については今もほとんど分かっていない。

本研究の目的は、肥満女性の胎盤において、妊娠中のPAだけでなくSTと酸化ストレスマーカーとの関連性を評価することである。

PAとSTは、しばしば自己記入式のアンケートによって半定量化されるが、これはバイアスの影響を受けやすい。

この問題を克服するために、我々はPAとSTの客観的な測定法を採用した。

胎盤が継続的に有害なストレス因子にさらされた場合に適応的な反応をするためには、妊娠期間中に何度もPAとSTを測定する必要がある。

そこで、妊娠中の3つの時点でPAとSTを測定した。

これにより、妊娠中のPAとSTの変化と転帰との関連性を検討することも可能となった。

胎盤は、ストレス反応の調節や酸化ストレスのマーカーとしての役割が確立されているため、胎盤をターゲットに選んだ。

中等度から強度の身体活動(MVPA)を定期的に行い、座っている時間(ST)を減らすことは、妊娠中の母親の糖代謝を改善する。

妊娠中により多くのMVPAとより少ないSTは、抗酸化能力を高め、それゆえ酸化ストレスの予防に有益である。

胎盤は、酸化ストレスを含む母体の悪環境から胎児を防御する第一線である。

しかし、胎盤の酸化ストレスマーカーに対するMVPAおよびSTの効果は不明である。

リンクの研究は、過体重/肥満女性(BMI≧29kg/m2)の胎盤における妊娠中のMVPAおよびSTと酸化ストレスマーカーとの関連を評価したもの。
妊娠20週未満、24-27週、35-37週にMVPAとSTを客観的に測定した。
96名の女性を対象にMVPAおよびSTと11種の酸化ストレス関連マーカーパネルのmRNA発現との関連を評価。

MVPAはHSP70mRNA発現と性差なく負の相関を示し、GCL調節サブユニット(GCLM)発現とは女性胎児の胎盤においてのみ相関があった。

STは男性新生児の胎盤において、HO-1mRNAの発現と正の相関を示した。
他のマーカーはいずれもMVPAやSTと関連していなかった。

肥満妊婦の胎盤では、MVPAの増加とSTの低下が酸化ストレス状態を抑制することが推測される。


Physical Activity and Sedentary Time in Pregnancy: An Exploratory Study on Oxidative Stress Markers in the Placenta of Women with Obesity

・この研究の主要な知見は以下。

(1) 胎盤のGCLMおよびHSP70の発現は、妊娠中の3時点の平均MVPAと負の相関があった。

(2)新生児の胎盤では、HO-1遺伝子発現と平均%STおよび%STの変化との間に、雌ではなく雄に特異的な正の相関がみられた。

(3) その他の胎盤の抗酸化ストレスマーカーは、MVPAやSTと関連しなかった。

・グルタチオン(GSH)は重要なフリーラジカル消去物質で、様々な疾患においてそのレベルが変化している。グルタミン酸-システインリガーゼ(GCL)は、GSH合成の律速酵素。この酵素は、重触媒サブユニット(GCLC)と軽触媒サブユニット(GCLM)の2つのサブユニットから成り、両者がGCLの全活性を調節している。GCL活性はGSHによってフィードバック阻害されるため、GSH濃度が高いほどGCLは阻害される。
胎盤のGSHレベルは痩せた女性よりも肥満の女性で高く、スーパーオキシドジスムターゼとカタラーゼの活性が高いことと並行している。これは、妊婦が肥満である場合、抗酸化酵素の保護機構があることを示唆している。

・胎盤のGCLC は、母体環境の変化にさらされる組織である栄養膜細胞に多く存在する。
GCLMサブユニットは栄養膜細胞においてGCLCと同位置に存在し、防御の第一線にあると考えられる。

・MVPAが高いと胎盤のGCLM発現量が低下し、その結果、抗酸化的なGSHレベルが高くなると推測される。GCLMの上流の転写因子であるNrf2とMVPAの有意な関連性がないことから、Nrf2が寄与している可能性は低い。

・熱ショックタンパク質(HSP)は、ストレスによるダメージから細胞を保護する高度に保存されたタンパク質群で、HSPの転写はプロオキシダント、フリーラジカルなど様々な刺激に応答する。
HSP70は、inducible nitric oxide synthase (NOS), tumor necrosis factor β, interleukin (IL)-1, IL-6などの炎症性遺伝子の誘導を減弱させる。

・HSPの強力な抗酸化作用は妊娠の成立と維持に重要な役割を担っている。健康な妊婦では、HSP70の血清レベルは非妊婦に比べて低く、母体の免疫寛容性が維持されている。
子癇前症、GDM、早産の女性ではHSP70レベルの上昇が認められ、HbA1cレベルや慢性高血糖と相関する。
胎盤ではHSPの主な存在部位は合胞体性栄養膜細胞や絨毛外性栄養膜細胞で、酸化ストレスや炎症性ストレスから胎盤を保護する。
GDMや妊娠前糖尿病の女性では、胎盤のHSP濃度が高いことが報告されている。

・ヘムオキシゲナーゼ(HO)はHSP32に分類されるHSPファミリーの一員で、HO-1アイソフォームは酸化ストレスや低酸素によって誘導され、ヘムやその下流の副産物であるビリベルジンやビリルビンを分解することによって抗酸化作用や抗炎症作用を発揮する。HO-1欠乏は多くの妊娠合併症と関連しており、GCLCと同様に胎盤のHO-1は絨毛膜細胞で高発現している。
胎盤のHO-1と平均STおよび男性のST変化との正の相関は、長期の座りがちな行動が胎盤における酸化ストレスの増加に寄与していることを示している可能性がある。

・今回、STとHO-1の正の相関に加え、HSPファミリーのもう一つのメンバーであるHSP70が平均MVPAと負の相関を示すことを見出した。

・妊娠中以外では、急性のMVPAは急性の低炎症・酸化状態を引き起こすが、MVPAを定期的に繰り返すと、これが慢性適応となり、長期的には低炎症・酸化ストレスレベルとなる。

・MVPAが高いほどGCMLとHSP70が低い。これは胎盤の炎症と酸化ストレス負荷が低いことの徴候である可能性がある。
一方、ST値が高いほどHO-1値も高く、高い酸化状態を示し、その結果、細胞ストレス活性化因子の発現が高くなることがわかった。
これは、運動している妊婦は不活発な対照群と比較して、酸化ストレスのミトコンドリアマーカーが低く検出されたという以前の研究結果と一致する。

・ラットのトレーニングは、不活発な対照群に比べ胎盤のHSPを上昇させることから、運動に対する胎盤の反応は種によって異なる可能性があり、動物モデルを用いた先行研究との比較は困難。胎盤における胎児の性別の影響は以前から検出されており、女性胎児の胎盤でより高い適応性があることが示されている。
同様に、この研究における性の相互作用は女性新生児の胎盤におけるGCLMとMVPAの有意な関連性を表し、男性新生児には見られなかった。

・一方、STとHO-1との関連は、男性胎児でのみ観察された。これは、STと母体のグルコースおよびインスリン代謝との関連は、ほとんどが男性胎児を妊娠した女性によってもたらされているという知見と一致する。

結論

MVPAの増加と胎盤におけるHSP70 mRNAの発現との間には負の相関があり、GCLMの発現とは女性胎児の胎盤においてのみ相関があること、男性新生児の胎盤においてはSTの増加とHO-1 mRNAの発現との間に正の相関があることを見出した。

以上のことから、PAを増加させ、STを減少させることで肥満妊婦の胎盤の酸化ストレス状態を減少させることができるのではないかと推測される。

しかし、病的妊娠の女性における胎盤の酸化ストレスに対するPAおよびSTの効果に関する研究はまれでありより多くの研究が必要。



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