先日のブログ「クリーンな食事」の続編。
↑のブログでオーガニックな食材に囲まれて育った少年期に比べて都内で偏った食生活をしている現在のほうが健康を実感できていることを書いた。
では、私がありとあらゆるNutrition scienceを実践する中で現在に至る過程で最適解を紡ぎだし、加齢とともに健康を実感するに至った栄養療法、最も重要視するようになった栄養学的ポイントをご紹介したい。
初めにお断りしておくが、エビデンス云々の話ではない。
体験から導き出した私の経験談として何かの参考にしてもらえたらと思う。
まず私にとって重要なのは栄養素の選択と組み合わせ、そしてその量だ。
まず自分の症状や体質、家族病歴を考慮して摂取すべき栄養素の種類をリストアップした。
その結果
・タンパク質
・フェロケル
・ビタミンC
・マグネシウム
・ビタミンB6および12
・糖質
の摂取を優先すべきことが分かった。
逆に排除するべきものとして
・脂質
・カルシウム
がリストアップされた。
脂質に関しては会食などの機会を除いて、普段ほぼ摂取することは無い。
揚げ物、炒め物はここ最近目にしていない。
栄養素の選択がある程度済んだ時点で次は組み合わせ。
これは日々変わる体調を目安に変幻自在させているのだが、ベースは糖質、タンパク質、ビタミンC。
そこに他の栄養素を抜き差ししている。
量に関しても同様で変幻自在。
ただビタミンC 3000mg ビタミンB 50mg タンパク質体重×1.2gという私にとっての神栄養3種の分量は死守するように心がけている。
シンプルだがこのベースに気づいてから非常に体調が良くなった。
「良くなる」というと語弊が生じるかもしれない。
「不調がない」のほうが正確だろうか。
きっと各人それぞれに最適な栄養素の選択と摂取量があるはずなので、まずはいろいろ実践していく中で見つけていくといいと思う。
ただ、食事から上記のようなビタミン量を賄うのはほぼ不可能。
バランスの良い食事をしているからこそバランスが崩れてしまうというパラドックスに陥っている人も多いと思う。
積極的にサプリを使用したい。
しかしタンパク質に関しては、私は以前のようにプロテインは飲まなくなって食材から摂取している。私はタンパク質の消化酵素に優れているのか多めに動物性たんぱくを摂取しても苦ではない。
しつこいようだが、選択と量に関してはくれぐれも刻一刻と変化する体調を鑑みて自分でいろいろ試す中から最適解を見つけていってほしい。
栄養学に関しては十人十色でそれぞれ答えが違う。
さて、ここで前回のブログのテーマ「オーガニック」が登場する。
例としてビタミンCを挙げてみよう。
ビタミンCはオーガニックのフルーツから摂取したほうが体に良いのか?
アスコルビン酸サプリの粉ではビタミンCとしての効果は落ちるのか?
答えは
「どちらでも変わらない」
のだ。
どちらから摂取してもCはCの働きを示す。
どちらだから良いというものではないのだ。
こういった事実を知るほどに、私は「何から」よりも「何を」を重視するようになった。
もう一つ、残留農薬の話題もクリーンな食材を語るうえで外せないだろう。
(C国のような極端な汚染例は置いておく。あまりにリテラシーが低く問題外だ)
日本を含む先進国各国で使用されている農薬の基準値は果たして「汚染」と呼べるものなのかどうか。
いろんな問題があるので特定の症状名をここに書くのは控えるが、例えば農薬や化学調味料が原因とさえるある症状の患者さんに高たんぱく食を与えたらその症状が改善したという例がある。
こういうケースの場合、残留農薬が「ある」ことが問題なのではなく、特定の栄養素が「ない」ことが原因で症状が発生していたと考えるのが自然ではないだろうか。
しかし、その臓器の機能的な側面や過去に接した情報からどうしても農薬や化学調味料に原因を求めてしまうバイアスが働いてしまっている人も多いのかもしれない。「無い」ことって無視されがちだからね。
それから量の観念というのもある。
上記のように必要な栄養素を食材から摂取するのは難しいと書いた。
これは農薬や化学調味料も一緒で、身体に影響が出るレベルの量を摂取するためにはその食材をどのくらい食べなければならないか?
を考えると何キロも野菜を食べるとか果物を食べるとかいう話になってしまう。
同じ農薬を使用した同じ食品を毎日毎日大量に食べ続ける人というのに私はまだ出会ったことがない。絶対いないとは言えないが。
と、色々書いてきたが私自身かなり偏った栄養学の実践者だ。
バランスの良い食事など今後一切意識することは無いだろう。
しかしその偏りは自身にとって最適であると自信がある。
皆さんにとって最適な偏りが見つかり、その結果どんな体感があったら是非聞かせてほしい。
いろんな偏りのケースを分析させてもらうのはとても勉強になる。
またお互いにとって新しい発見もあるかもしれない。