顎関節に関連する症状のご相談が増えています。
肩こり、頸部痛、偏頭痛、耳の中の異音、耳の詰まり感etc
顎関節症特有のという捻髪音や顎関節そのものの痛みは出ていない方が多く、治療家側も顎関節に起因していると気づいていない場合が多い。
この場合、的外れな治療に終始するので治療結果は芳しくないことになります。
顎関節捻髪音が関節円板の運動障害によって起こり、それに伴う炎症によって関節円板が退行変性し痛みが生じるというパターンと、関節円板の運動およびポジショニングは正常なものの、顎関節の負荷による炎症や円板組織周囲の環境の変化によって円板組織を構成するコラーゲン組織に退行変性(肥大や硬縮)が起こり、顎関節の痛みや周囲の関連痛につながるパターンがあります。
後者の場合、滑膜炎など周辺の軟部組織の炎症が強く出ているケースが多く観察されています。そして捻髪音など目立った症状がないため見過ごされやすく、炎症は慢性化しやすい傾向があります。
原因については、加齢による体内環境の変化を有力視する説もあれば、咀嚼や歯ぎしりが顎関節に与える負荷との関連あげる説もあります。
程度の差こそあれどちらも関与していると考えるのが妥当でしょう。
治療もこの「程度の差」をよく確認しながら進めていくことになります。
最近で印象に残っているのが、耳の中の異音のケース。
頭頚部のモーションによって耳の中で水が動くような音がするというケースでした。耳鼻科で切開までして調べたものの水が溜まっている様子はなく原因不明になっていました。
音がする側の顎関節の治療ですぐに異音は消失。
過緊張していた組織がこすれる際に発する音を、水のような音と表現されていたと思われます。