リンクは、2007年から2014年にNational Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)に参加した米国成人のサンプルで、全体およびヒスパニック系出身グループ間でのビタミンD状態とメタボリックシンドローム(MetS)の関連を検討することを目的とした研究。
サンプルは20歳以上の成人8,639人。
血清ビタミンDは、標準化された液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法を用いて測定し、データ駆動型の三分位で分類。
MetSは、ウエスト径、トリグリセリド、HDLコレステロール、血圧、空腹時血糖の測定値を用いて定義。多変量ロジスティック回帰モデル(社会人口統計学的因子、ライフスタイル因子、栄養補助食品の使用、BMIを考慮)を用いて、成人全体、人種およびヒスパニック系出身者別に、血清ビタミンDとMetSの関連を検討。
血清ビタミンD最低三分位(56nmol/L以下)は、最高三分位と比較してMetSのオッズ上昇と有意に関連していた。
逆相関は、非ヒスパニック系白人、非ヒスパニック系黒人、ヒスパニック系成人の、すべての人種・ヒスパニック系出身グループにおいて認められた。
社会人口学的因子、ライフスタイル因子、栄養補助食品の使用、BMIで調整した後、米国成人のビタミンDの低下はMetSと有意に関連していた。
上記の結果は、ビタミンDの状態がメタボリックシンドローム(MetS)と逆相関することを報告した過去の研究とも一致する。
近代およびパンデミック化の生活様式(特に元の生活に戻れない日本)では血清ビタミンD濃度は低下していることが推測される。
過去にMetsを指摘されている人はサプリでの摂取も検討してみてはどうだろうか。