御縁あって長いお付き合いをさせていただいてる患者さんがご懐妊したり、腰痛治療で新たにお越しになる妊婦さんなど、妊婦さんとのお付き合いが増えている。
ある時はアスリートの方ばかりが来院してスポーツ障害ばかりの時期だったり、ある時は会社勤めの方の腰痛の時期だったり、周期的に患者さんの属性が変わる現象は興味深いし、私の仕事の醍醐味でもある。
何より、全く事なるプロセスで症状を発症されているので私も大いに勉強になる。
今日は妊婦さんに関する情報を集めていてこんなニュースを見つけた。
「 妊婦の血中カドミウム濃度と児の出生時体格の関連について 」
Association of blood cadmium levels in pregnant women with infant birth size and small for gestational age infants: The Japan Environment and Children’s study
内容を簡単にまとめると、
富山大学と国立環境研究所が共同で、 約 2 万組の妊婦さんの妊娠中期及び後期の血中カドミウム濃度とその母親から生まれた子どもの出生時の体重・身長・胸囲・頭囲および SGA との関連について男女別に解析を行った。
妊娠後期(28〜40 週)の血中カドミウム濃度を濃度が低い順に4つのグループに分けて解析した結果、女児においては、母親の妊娠後期の血中カドミウム濃度が最も低いグループに比べ、最も高いグループでSGA(新⽣児の出⽣体重が、在胎週数に⾒合う標準的な出⽣体重に⽐べて⼩さい状態)になる児が 1.9 倍多くなった。
男児においては、妊娠中期、妊娠後期ともに、より濃度が高いグループの間で SGA 児が生まれるリスクに差はなかった。
SGA の判定には、日本小児科学会が日本国内の出生児の体重をもとに算出し、2014 年に発表した基準値を用いた。
以上より、妊娠後期の血中カドミウム濃度が高いと、低い場合と比べて胎児の成⻑が抑制される可能性が示唆されるが、本研究で示した結果から断言できるものではないとしている。
普段生活していてカドミウムを摂取する機会と言えば、米(玄米)を食べる時。
我が国における食品からのカドミウムの摂取量
摂取量トップ3は米、小麦、大豆。
平均濃度で言うと大豆が多いですね。
赤ちゃんの性別が判明した時点で、上記の三品目にはちょっと気をつけてもいいかも。日本製のものか中国製のものかでも変わりそうですね。
日本の土壌汚染がどの程度改善されているのかわかりませんが、中国のそれは現在進行形でしょう。
中国産の小麦とや大豆は・・・。
でもくれぐれも、あくまで引用データは「可能性が示唆される話」ということですので、あまり敏感になってストレスをためるようなことがありませんよう。
それでは皆様良い週末を。