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2FGFの免疫調節効果

2024年10月21日 by office-k

涼しくなりましたが皆さんいかがお過ごしですか?
私は昨日の菊花賞で見事三連単を当て、最高の気分で月曜日を迎えています!
戸崎の騎乗は痺れましたねぇ。
来週は天皇賞。リバティアイランドで決まりっぽいですが、一波乱あるのかどうか。
非常に楽しみです。

さて、今回のブログは腸-免疫軸に関するデータをまとめてみたいと思います。
いかにも専門用語が続出しそうなテーマで、事実その通りなのですが、出産を控えた方や育児中の方は是非最後までお付き合いください。
これから風邪が流行する季節、乳児だけでなく大人も試す価値があるかもしれません。

消化管は人体最大のリンパ器官で、末梢免疫細胞の60%〜70%を含んでいる。
消化管は様々な食事成分、外因性抗原、腸内細菌叢およびその代謝産物に絶えずさらされていることから、有害物質が循環系に無秩序に侵入するのを避けるために腸管バリアが不可欠である。

腸内細菌叢は、ヒトのゲノム量を100倍も上回る豊富な細菌遺伝子を有し、宿主の免疫反応を増強・調節する上で不可欠な役割を果たしている。腸内細菌叢と腸管バリアの完全性が乱れるいわゆるディスバイオーシスは、消化管感染症、炎症、アレルギーなど一連の免疫反応を急速に引き起こす可能性がある。

ガラクトオリゴ糖(GOS)とフラクトオリゴ糖(FOS)はプレバイオティックオリゴ糖(PBO)として知られ、乳児用粉ミルクに使用されている。通常の乳児用粉ミルクを与えられた乳児と比較して、GOSs/FOSsを添加した乳児用粉ミルクは、生後1年間の下痢、便秘、呼吸器感染症の予防において母乳と同様の効果があることがわかっている。

そして近年、ヒトミルクオリゴ糖(HMOs)のプレバイオティック効果が世界的に注目されている。2′-フコシラクトース(2′-FL)は母乳中で最も豊富なHMOであり、腸内の有益な細菌の増殖を選択的に刺激し、腸内の短鎖脂肪酸濃度を増加させて腸のタイトジャンクションタンパク質の発現をアップレギュレートすることが判明している。

in vitroのヒト腸内微生物叢では、2′-FLは腸内細菌叢組成を変化させ、代謝産物を調節する能力を示している。
2′-FL、GOSおよびFOS(以下、2FGFと呼ぶ)を含むプレバイオティック製剤に関するこれまでの研究のうち、ロタウイルス誘発下痢モデルラットに対する2′-FL+GOS/FOSの組み合わせの改善効果を評価した研究では、これら3つのオリゴ糖の組み合わせは相乗効果を示し、GOSs/FOSsは最高の遮断効果を示す一方、2′-FLは腸管バリアの重要な促進剤として機能することが示されている。
さらに、マウス・インフルエンザ・ワクチン接種モデルの免疫反応に対する2FGF併用効果を評価した研究では、このプレバイオティクスの組み合わせは血清免疫グロブリンG1(IgG1)とIgG2aレベルを増加させ、腸間膜リンパ節におけるインフルエンザワクチン特異的Tヘルパー1反応とB細胞の活性化を改善することが示された。

これらの結果は2FGFの腸と免疫に対する作用を示唆しているが、未だ不明な点は多い。
リンクの研究は、シクロホスファミド(CTX)誘発免疫抑制BALB/cマウスモデルにおける、異なる用量の2FGFプレバイオティック製剤の免疫調節効果を調べ、腸-免疫軸を介した潜在的なメカニズムを探ったもの。
60匹の健康な雌性BALB/cマウスを、正常コントロール(NC)群、CTX治療(CTX)群、2FGF低用量(2FGF-L)群、2FGF中用量(2FGF-M)群、2FGF高用量(2FGF-H)群に無作為に分け、2FGF-H群では80mg/kgのCTXを腹腔内注射することで免疫抑制モデルを確立。
2FGF介入30日後にマウスの末梢血、脾臓組織、胸腺組織、腸組織を採取・分析。

【結果】
2FGFはCTX誘発脾障害を回復し、脾Tリンパ球数を増加させてインターロイキン-4(IL-4)やIL-10などの血清サイトカインを上昇させた。
腸では、2FGFはClaudin-1やzonula occludens 1(ZO-1)などの腸上皮タイトジャンクションタンパク質の発現を上昇させることで腸バリア機能を高め、TLR4を介してMAPKおよびNF-κB経路を活性化した。
さらに2FGFは、CTX誘発免疫抑制マウスにおいて腸内細菌叢のα多様性を上昇させ、 ストレプトミセス(Streptomyces)やバチルス(Bacillus)のような抗炎症性サイトカイン(IL-4など)と正の相関がある細菌と、サッカロミセス(Saccharomyces)のような炎症性サイトカイン(IL-1βなど)と負の相関がある細菌種を豊富にした。
これら結果は、2FGFが腸-免疫軸を介して免疫を増強する可能性を示唆している。

【結論】
2FGFプレバイオティックは、CTX誘発免疫抑制マウスにおいて免疫調節効果を示した。
メカニズムとして、腸内細菌叢の最適化、腸内恒常性の増強、腸管バリアの強化、TLR-4/MAPK/NF-κB経路の制御による免疫因子の発現促進が関与している可能性がある。
2FGFプレバイオティックは、乳児の免疫を促進するために乳児用粉ミルクに使用できる可能性がある。

Immunomodulatory Effects of a Prebiotic Formula with 2′-Fucosyllactose and Galacto- and Fructo-Oligosaccharides on Cyclophosphamide (CTX)-Induced Immunosuppressed BALB/c Mice via the Gut–Immune Axis


・30日間の2FGF介入によりCTX誘発脾障害が軽減され、脾CD3+、CD4+、CD8+ Tリンパ球の割合が上昇し、腸管バリアが保護され、腸内細菌叢が改善されることが観察された。

・2FGFは脾臓損傷を改善した。過去の研究では、GOSsと乳清タンパク単離物の結合体が損傷した赤筋と白筋の境界を修復することがわかっている。

・リンパ球の免疫機能は異なる細胞表面マーカーによって調節される。T細胞の主な表面マーカーはCD3。適応免疫反応ではCD4+Tリンパ球とCD8+Tリンパ球が、それぞれ主要なヘルパーT細胞と細胞傷害性T細胞として機能し、特にCD4+T細胞はヘルパーT細胞として多様なメカニズムを通して免疫機能調節の役割を果たし、免疫反応を活性化、サイトカイン分泌、B細胞活性化を促進し、CD8+T細胞の細胞傷害機能を活性化する。2FGFの介入は、CTXによって引き起こされたCD3+、CD4+、CD8+ T細胞の減少を逆転させた。

・IL-4は、ヘルパーT細胞2型(TH2)の分化と機能を促進する重要なサイトカインで、IL-5、IL-9、IL-13など他のサイトカインと結合することでB細胞の増殖と免疫グロブリンE(IgE)へのクラス転換を促進し、体液性免疫を増強する。抗炎症性サイトカインであるIL-10は免疫細胞によって遍在的に発現され、感染時の免疫応答調節に不可欠。研究では、高用量の2FGF群でIL-4とIL-10のレベルが有意に増加している。

・TLR4は自然免疫系における極めて重要なパターン認識受容体で、病原体分子パターンを識別し、下流のMAPKおよびNF-κBシグナル伝達経路の活性化に関与する。2FGF処理後のTLR4のアップレギュレーションが、それらのシグナル伝達経路の活性化を調節する潜在的役割を示唆している。

・プロテインキナーゼファミリーであるMAPKは、p38、ERKおよびJNKサブファミリーを包含し、細胞内シグナル伝達に不可欠である。それら3つのタンパク質のリン酸化はMAPK経路の活性化を示す。また、NF-κBは重要な転写因子ファミリーで、p65のリン酸化はNF-κBシグナル伝達経路の活性化における重要なステップで、その結果サイトカイン、ケモカイン、接着因子などの炎症性メディエーターの発現が誘導される。2FGFの介入は、MAPKおよびNF-κBシグナル伝達経路に対するCTXの阻害効果を逆転させ、これらの経路を介して炎症反応を調節する可能性が示された。研究ではCTXがERK、JNK、p65のリン酸化を有意に阻害したのに対して、2FGFの介入はp38、ERK、JNK、p65のリン酸化を顕著に増強した。p38リン酸化の活性化は、IL-10産生促進にも関係していることが判明している。

・腸管バリアの破壊や機能障害は腸管透過性を増大させ、病原体やエンドトキシンなどの有害物質の移行を許し、組織障害や全身性炎症につながる。研究ではCTX誘発免疫抑制マウスにおいてクローディン-1とZO-1の発現低下が確認され、2FGFの介入により腸管バリアーの低下が有意に改善されている。DSS誘発大腸炎マウスモデルでも、2′-FLとGOSの介入は大腸におけるZO-1とオクルジンの発現を効果的にアップレギュレートし、腸管バリア障害が顕著に改善されることが明らかになっている。

・黄砂誘発性の大腸上皮のZO-1、オクルディン、クローディン-1の損失をFOSが緩和することを報告した研究もある。

・腸内細菌叢は腸管バリアの発達、病原抵抗性、免疫系の成熟に極めて重要。研究ではCTX群ではProteobacteriaの相対量が有意に増加し、Lactobacillus_johnsoniiが減少した。Lactobacillus johnsoniiは腸管バリアの完全性維持、腸内細菌バランスの調整し、短鎖脂肪酸レベルの増加作用がを有し、マウスの腸の炎症を抑えることも確認されている。2FGFの投与でそれらの変化が逆転し、細菌叢α-ダイバーシティが有意に増強され、高用量ではCTX群からβ-ダイバーシティ分化が誘導されている。

・代表的なプロバイオティクスである乳酸菌は腸管障害を軽減し、腸管免疫バリアを強化し、上皮細胞バリアを修復することが証明されている。最近の研究では乳酸菌が炎症性腸疾患(IBD)において免疫細胞比を回復させて抗炎症能力を高め、炎症促進能を抑制することが報告されている。

・g_Bacillusの一種であるBacillus_coagulans_BACO-17は炎症性サイトカインを有意にダウンレギュレートし、TNF-αによって誘導されるIL-1βおよびIL-6の発現を用量依存的に抑制することが報告されている。g_Saccharomycesの一種であるSaccharomyces_boulardii(CNCM I-745)は腸内細菌叢を制御して腸のタイトジャンクションタンパク質の発現を促進し、腸の透過性を低下させることや、関節炎ラットの炎症性サイトカインの血清レベルを低下させることが観察されている。研究では、g_Streptomycesとg_Bacillusが2FGF-H群で濃縮され、抗炎症性サイトカインIL-4レベルと有意な正の相関を示した、また、g_Saccharomycesも2FGF-H群で濃縮され、炎症性サイトカインIL-1βレベルと有意な負の相関を示した。

・上記の結果から、2FGFは抗炎症性サイトカインと正の相関を示す腸内細菌叢を豊富にすることで身体の免疫能力を調節している可能性がある。それらの細菌種は、タイトジャンクションタンパク質の発現を上昇させることによって腸のホメオスタシスを回復させ、それによって腸内細菌叢の多様性を高めるためのより有利な条件を提供する可能性がある。腸内細菌叢の多様性が高まるとSCFA分泌が促進され、体内の抗炎症因子のレベルが上昇すると考えられる。

・・・乳児の粉ミルクだけでなく、成人もGOSまたはFOSを試す価値があるように思えるデータなのですが、皆さんはどう思いますか?
今年も、風邪だコロナだマスクだと感染症狂想曲の時期に入りました。
当ブログでは、今回のような免疫に関するデータを皆さんと共有することで感染症予防に貢献できたらなと思います。
わかりやすく”感染症”と書きましたが、実は”感染”ではない仮説が持ち上がっていますので、機会があればその辺もご紹介したいと思います。それでは。

Filed Under: health, nutrition Tagged With: 免疫力, 腸-免疫軸, 腸内細菌叢

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