フラボノイドには抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、抗菌作用、抗ウイルス作用と言った効果が期待されている。
in vitroおよびin vivoの研究でフラボノイドが有意な抗ウイルス特性を示した。下のPDFでは様々なフラボノイドの抗ウイルス活性に関する証拠がまとめられている。
Flavonoids: promising natural compounds against viral infections
・フラボノイドは、アントシアニジン、フラボン、フラボノール、フラバノン、フラバン、イソフラバノイド、ビフラバノイドなどのクラスに分類される。
・フラボン類の抗ウイルス活性は1990年代に明らかになった。フラボン類であるアピゲニンとアシクロビルを同時に投与したところ、単純ヘルペスウイルス1型および2型(HSV-1およびHSV-2)に対する抗ウイルス作用が増強されたことが示された。
・フラボン類のアピゲニンを含むキク科植物の有機および水抽出物は,HSV-1,
ポリオウイルス2型,C型肝炎ウイルス(HCV)に対して活性があることがわかっている。
・スイートバジルから単離されたアピゲニンはアデノウイルス(ADV)およびB型肝炎ウイルスに対して、in vitroで強力な抗ウイルス活性を示した。さらに、アピゲニンは、RNAウイルスに対しても活性を示し、ピクロナウィルスに対してはウイルスのIRES活性を抑制することで、ウイルスのタンパク質合成を阻害することが示されている。
・バイカリンは、ヒトの肺上皮細胞および単層細胞において鳥インフルエンザH5N1ウイルスの複製を阻害した。さらにインフルエンザH1N1タミフル耐性ウイルスに対して非常に強い活性を示した。また、デングウイルス(DENV)に対しても、細胞外のウイルス粒子に対して顕著な殺傷効果を示し、DENV-2の複製の様々なステップを阻害した。
・ルテオリンは、コロナウイルスに対しても抗ウイルス作用を示した。
日本脳炎ウイルス(JEV)に対しても抗ウイルス作用を示した。
・ケンフェロールは、コロナウイルスの3aチャネルの強力な阻害剤であることが判明した。
・緑茶抽出物は単純ヘルペスウイルスを不活化する。