米国でカフェインの消費量が最も多いのは、50〜64歳。
米国の女性の乳がん診断の平均年齢が63歳。
また、女性は平均51歳で閉経する。
偶然にも乳がんと診断される確率が高い年齢とカフェインの摂取量が多い年齢、この年齢の女性は閉経後であるということが重なっており、「カフェイン摂取は閉経後女性の乳がんリスクに影響するのか」という議論が続いている。
多くの研究者がこのテーマを調査しているが、結果はほとんど一致しない。
このたび、International Journal of Cancerに掲載された最近の研究では、閉経後の女性における乳がんとカフェインの関係が調査され、関連性は認められなかった。
Caffeine intake from coffee and tea and invasive breast cancer incidence among postmenopausal women in the Women’s Health Initiative
この研究では、Women’s Health Initiative Observational Studyに参加した約8万人を対象に数十年にわたって追跡。
閉経後の参加者のうち、4,719例の浸潤性乳がんを確認した。
カフェインの摂取量は、カフェイン入りのコーヒーやお茶を毎日飲む頻度を自己申告した。
さらに精査するために、年齢、人種、喫煙の有無、肥満度、ホルモン療法の使用歴、アルコール摂取量、乳がんのサブタイプなど、人口統計学的、ライフスタイル的、生殖学的特性を分析。
その結果、研究チームはコーヒーや紅茶からのカフェイン摂取量と浸潤性乳がんリスクとの間には有意な関連性はないと判断した。